ちーちゃん974
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ちーちゃんですけどもっ

動けなくなった愛犬は幸せ?
わんこの幸福とお世話について

「歩けなくなったら、もう幸せではないのかな」

シニア犬の介護をしていると、飼い主さんは一度はそんなことを考えてしまうのではないでしょうか。

私も、17歳のちーちゃんが自分で立てなくなり、歩くことも難しくなった時、何度も同じことを考えました。

できていたことが、ひとつずつできなくなっていく。

その姿を見ていると、飼い主の方が悲しくなってしまいます。

でも、ちーちゃんと毎日を過ごす中で、今は少し違うように感じています。

動けなくなったことだけで、わんこが不幸になったとは限りません。

動けなくなったら、わんこは不幸なの?

犬の幸せは、歩けるか、走れるかだけで決まるものではありません。

痛みや苦しさが少なく、安心できる場所があり、大好きな家族がそばにいること。

優しく名前を呼んでもらったり、撫でてもらったり、おいしい匂いを感じたり、外の風を感じたりすることも、わんこにとって大切な幸せです。

わんこの幸福につながるもの

  • 痛みや息苦しさが少ないこと
  • 安心して眠れる場所があること
  • 家族がそばにいること
  • 食事や水分が無理なく取れること
  • 声かけやスキンシップがあること
  • 外の空気や季節を感じられること

人間は、どうしても過去と今を比べてしまいます。

「昔は元気に走っていたのに」

「前は自分でご飯を食べられたのに」

「もっといろいろな場所へ連れて行ってあげたかった」

そう考えて、できなくなったことばかりを見てしまいます。

けれど、わんこは人間ほど過去と現在を比べながら生きているわけではありません。

今、飼い主さんがそばにいること。

今、優しく撫でてもらえること。

今、安心して眠れること。

その一つひとつが、わんこにとっての大切な時間なのだと思います。

ちーちゃんが教えてくれたこと

ちーちゃんは17歳になってから何度か倒れ、その後、自分で立つことや歩くことが難しくなりました。

最初は、歩けないのにお散歩へ連れて行く意味があるのだろうか、と考えたこともあります。

それでも、カートに乗せて公園へ行ってみると、ちーちゃんの表情が少し変わりました。

  • 外の匂いを感じる
  • 風を顔に受ける
  • たくさんの人に声をかけてもらう
  • お友達のわんこが挨拶に来てくれる
  • 名前を呼ばれると顔を上げる
  • うれしそうに口を動かす

立てなくても、歩けなくても、ちーちゃんは外の世界を感じていました。

皆さんに「かわいいね」と声をかけてもらうと、目に力が戻るように見える日もあります。

その姿を見て、歩くことだけがお散歩ではないのだと気づきました。

走れることだけが幸せではなく、
大好きな人と一緒に穏やかに過ごせることも、
わんこにとって大きな幸せなのだと思います。

できないことより、今できることを見る

介護が始まると、どうしてもできなくなったことに目が向きます。

歩けない。

立てない。

自分で食べられない。

排泄がうまくできない。

けれど、できることがすべてなくなったわけではありません。

小さな「できた」を見つける

  • 顔を少し上げられた
  • 飼い主さんを目で追ってくれた
  • ご飯の匂いを嗅いでくれた
  • 少しだけ口を動かしてくれた
  • 声をかけたら表情が変わった
  • 外へ出たら目が輝いた
  • 穏やかに眠ってくれた

介護では、大きな回復だけを求めてしまうと、飼い主さんも苦しくなってしまいます。

ほんの少しの変化でも、その子が見せてくれた大切な反応です。

昨日できなかったことが、今日は少しできた。

今日は穏やかな顔で眠っている。

そんな小さなことを一緒に喜ぶことが、介護生活を支えてくれるのだと思います。

動けないわんこのお世話で大切なこと

1.同じ姿勢を続けさせない

自分で体を動かせないわんこは、同じ場所に長時間体重がかかることで、皮膚や筋肉に負担がかかります。

体調を見ながら、無理のない範囲で体の向きを変えたり、クッションやタオルで体を支えてあげます。

骨が当たりやすい場所に赤みや傷がないか、毎日確認することも大切です。

2.楽な姿勢を見つける

体を少し起こした方が呼吸しやすい子もいれば、横向きの方が落ち着く子もいます。

首や背中、腰に無理がかからないように、丸めたタオルや柔らかいクッションを使って支えてあげましょう。

ハァハァしている、落ち着かない、何度も顔を動かすなどの様子がある時は、姿勢が苦しくないか確認します。

3.水分を少量ずつ与える

シニア犬や寝たきりのわんこは、自分から水を飲むことが難しくなる場合があります。

一度にたくさんではなく、体調や飲み込みの状態を見ながら、少量ずつ水分を補給します。

注意:
飲み込みが弱っている子に、無理に水や食事を流し込むと、気管へ入る危険があります。シリンジなどを使う場合も、必ず獣医師に方法を確認してください。

4.排泄を確認する

動けなくなると、自分で排泄の姿勢を取ることが難しくなります。

おしっこの量や回数、色、匂い、うんちの状態を確認し、いつもと違う様子があれば獣医師へ相談します。

自力で排尿できない子には、獣医師の指導のもとで圧迫排尿などの介助が必要になることもあります。

圧迫排尿は、力の入れ方や膀胱の位置を間違えると危険なため、自己判断では行わないでください。

5.皮膚を清潔に保つ

おむつを使用している場合は、尿や便が皮膚についたままにならないよう、こまめに確認します。

汚れた時は優しく拭き取り、しっかり乾燥させます。

おむつかぶれ、赤み、ただれ、湿疹などが見られた時は、早めに獣医師へ相談しましょう。

6.歩けなくても外の空気を感じる

お散歩は、自分の足で歩くことだけではありません。

カートや抱っこで外へ出て、風や匂い、日差し、人の声を感じることも、わんこにとって大切な刺激になります。

ただし、暑さや寒さに弱くなっている子も多いため、気温や体調を見ながら短時間にします。

7.たくさん話しかける

反応が少なくなっても、声が聞こえていないとは限りません。

名前を呼び、「おはよう」「気持ちいいね」「今日もかわいいね」と、いつものように話しかけます。

飼い主さんの声や匂い、優しく触れてもらうことは、動けないわんこにとって大きな安心につながります。

痛みや苦しさのサインを見逃さない

動けない状態でも、穏やかに過ごせている子はいます。

一方で、痛みや呼吸の苦しさ、吐き気、脱水などが隠れていることもあります。

次のような変化がある時は、早めに動物病院へ相談してください。

  • 呼吸が速い、苦しそう
  • ハァハァが続いている
  • 何度も鳴く、落ち着かない
  • 触ると嫌がる、怒る
  • 食事や水分がほとんど取れない
  • おしっこが出ない
  • 嘔吐や下痢が続く
  • けいれんや意識を失う症状がある
  • 歯ぐきや舌の色がおかしい

「年齢のせいだから仕方ない」と決めつけず、少しでもいつもと違うと感じた時は、動画や写真を撮って獣医師に見てもらうと伝わりやすくなります。

飼い主さんの心と体のケアも必要です

老犬介護は、きれいごとだけでは続けられません。

夜中に何度も起きたり、排泄の片付けをしたり、食事や水分を少しずつ与えたり、体の向きを変えたり。

さらに、病院代や介護用品など、お金の負担もあります。

大切な家族だから頑張りたいと思う一方で、眠れない、疲れた、つらいと感じるのは当然のことです。

飼い主さんが疲れるのは、愛情が足りないからではありません。

毎日一生懸命お世話をしているから、心も体も疲れてしまうのです。

介護は、すべてを一人で完璧に行う必要はありません。

家族に少し見てもらう、動物病院に相談する、ペットシッターや介護サービスを利用するなど、頼れるものがあれば頼ってよいと思います。

数分だけ外の空気を吸う。

温かいものを食べる。

わんこが眠っている間に、一緒に横になる。

それも、介護を続けるために大切なお世話のひとつです。

介護に100点を求めなくていい

介護をしていると、「もっとできたのではないか」と自分を責めてしまうことがあります。

もっと早く気づけばよかった。

もっと良いご飯を用意すればよかった。

もっと優しくできたのではないか。

でも、毎日すべてを完璧にできる人はいません。

疲れてイライラしてしまう日があっても、思うようにお世話できない日があっても、それまで一緒に過ごしてきた愛情がなくなるわけではありません。

今日もそばにいた。

今日も名前を呼んだ。

今日もできる範囲でお世話をした。

それだけでも十分に大切な一日です。

ちーちゃんから皆さんへ

立てなくなっても、

歩けなくなっても、

自分でご飯を食べられなくなっても、

ちーちゃんは毎日、たくさんの人に「かわいいね」と言ってもらっています。

カートに乗ってお散歩へ行き、お友達に会い、家族にたくさん話しかけてもらっています。

できなくなったことは増えたけれど、うれしいことや楽しいことまでなくなったわけではありません。

幸せとは、元気に走れることだけではなく、大好きな人と一緒に穏やかに過ごせることなのかもしれません。

介護を頑張っている飼い主さんも、どうかご自身のことを大切にしてください。

皆さんと、皆さんの大切な家族が、今日も穏やかに過ごせますように。

まとめ

  • 動けなくなったことだけで、わんこが不幸とは限りません
  • 痛みが少なく、安心できることが幸福につながります
  • 歩けなくても、外の風や匂いを感じることはできます
  • できないことより、今できる小さなことを見つけます
  • 排泄、水分、皮膚、姿勢をこまめに確認します
  • 介護は一人で完璧に抱え込まなくて大丈夫です
  • 飼い主さんの休息も、大切な介護のひとつです
※この記事は、ちーちゃんとの介護生活を通して感じたことをまとめたものです。症状や必要なお世話はわんこによって異なります。食事、水分補給、排泄介助、投薬、体位変換などについては、必ずかかりつけの獣医師へご相談ください。
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